大阪府立高等学校入学者選抜学力検査の教科「英語」において、TOEFLiBTなどの外部機関が認証した英語力判定のスコア等を一定の得点率(下記※換算 表参照)に基づき換算し、換算した得点と当日受験する学力検査の英語の得点とを比較し、高い方の得点をもとに最終的な学力検査の得点とする。
大阪府においては、英語の4技能を鍛えることが何よりも重要であると考え、小学校1年生から英語の音声・文字指導を開始する指導案を年内にも市町村教育委員会に示す予定をしている。
中学校の学習指導要領においては、英語の4技能を高めるように謳われているものの、これまでの高校の入学者選抜における学力検査においては、4技能を直接 的に、かつ適切に測定する方法は開発できていない。今後は、英語の4技能を試す検査への移行が求められ、その実現に向けて研究および環境整備に努めていく ことになるが、現時点では、すぐに4技能を試す検査を導入することは困難である。
今回のこの英語資格(外部検定)の活用は、上記の現状を補完し、一定の努力と実力を自ら証明した中学生に適正な評価を与え、大阪の児童・生徒の英語への学習意欲を高めるとともに、日本の英語教育が今後歩むべき方向性を示す意義を持つと考える。
※換算表
TOEFL iBT | IELTS | 英検 | 読み替え率 | |
---|---|---|---|---|
※大阪府立高校入学者選抜 教科「英語」 | 60点 | 6 | 準1級 | 100% |
50点 | 5.5 | (対応無し) | 90% | |
40点 | 5 | 2級 | 80% |
≪換算に用いるテストは、英語4技能を試す内容が含まれていること、普及状況、および問題の質等を総合的に考慮して選ばれたテストである。具体的には、 TOEFLiBT(主に米国の大学で使用), IELTS(主に英国の大学で使用), 実用英語技能検定試験(英検)である≫
今後、他教科(数学等)においても、客観的に教科の実力を証明できるテストがあれば、その導入についても検討して行く。